Interview

スタッフインタビュー

日常を支える重度訪問介護の役割

松井 久美

重度訪問介護は、特別なことをするのではなく、利用者さんの暮らしに欠かせない日々の時間を支える仕事です。
明け方の静かなひとときや何気ない日常の動作を通して、その人の生活の一部となりながら、暮らしを支える役割を担っています。

かむしぃで介護の仕事をはじめたきっかけ

新しい仕事を探していたとき、足立区の「介護のおしごとトライアル」に応募したのが始まりでした。もともとこの分野を目指していたわけではありませんが、子供の頃から「これは誰もが関わる道だから、知っておくべきこと」という思いは心の片隅にありました。

それでも、人の尊厳に深く関わる仕事ということで、心理的なハードルを感じていたのも事実です。ただ、どこかで「自分だけ無関係ではいられない」という気持ちがあったのだと思います。

日々の暮らしを支える重度訪問介護の仕事

介護の現場では、利用者さん一人ひとりの生活が全く違うことを実感します

私は現在、重度訪問介護の仕事の中で、代表である石毛さんのサポートをしています。明け方、石毛さんが「朝起きたときに部屋に日の光を入れたい」とおっしゃるので、カーテンを開けて朝の準備をお手伝いすることがあります。窓から差し込む光を見ると、「これが石毛さんにとっての大切な日常なんだ」と改めて感じます。

また、寝返りを打つことや、足を組み直す、座り直すといった、一見何気ない動作ひとつひとつに介助が必要です。これらは特別なことではなく、石毛さんが普段通りの日々を過ごすための自然な一部です。

こうした朝の時間や日々の動作をともに形づくっていくことが、この仕事の本質だと思います。重度訪問介護は、その方の日常に深く関わるからこそ、何気ない時間がとても大切に感じられる仕事です。

仕事と生活が交差する明け方の時間

明け方、部屋に朝の光を入れる瞬間や静かな空気に触れると、「この時間はその人の生活だけでなく、自分の生活にもつながっているんだな」と感じることがあります。
その人の日常と自分の日常が交わるような感覚というか。その中で行う仕事は、単なる業務ではなく、互いの暮らしの一部となる時間になっているのだと思います。

知的障害の方への移動支援

重度訪問介護のほかに、知的障害の方の移動支援も担当しています。一人で外出が難しい方と一緒に買い物へ行き、優先順位をつけるのが苦手な場合には、必要なものを一緒に考えながらサポートすることがあります。

このお仕事では、言葉だけでは伝わらない部分がたくさんあります。表情や仕草から気持ちをくみ取るには、少しずつ経験を重ねたり、知識を増やしたりすることが必要だなと感じています。

ちょっとした知識があるかないかで、状況を大きく助けられることもあると感じます。

そのような中でも、ご利用者さんが私のことを「松井さん」と名前で呼んでくれたり、訪問できなかったときに寂しがっていたと聞くと、「もしかしたら、私との時間を何かしら意味のあるものと思ってくれているのかな」と、ふと感じることがあります。
それが本当に私に向けられているものなのか、正直なところは分かりません。ただ、そうした一つひとつの小さな出来事が、どこか心に残るような気がして、少しずつ関係が育まれているのかな、と考えることがあります。
無理をせず、自然に寄り添いながら信頼を深めていく、そんなスタイルがこの移動支援の仕事にはしっくりくるのだと思います。

ネガティブな感情を受け入れることの大切さ

介護の仕事をしていると、うまくいかないと感じることがあります。自分の思いと現場の状況が噛み合わなかったり、利用者さんとの関係の中で戸惑うことがあると、ほんの小さなことでもすれ違いが起きてしまうことがあります。

そんなとき、自分が抱えるネガティブな感情に対して、罪悪感を感じていました。でも、先輩から「ネガティブな感情を持つのも自然なこと。それを言葉にしてもいいよ」と言ってもらえて。

先輩スタッフたちも同じような感情や状況を経験してきたと知り、「自分だけが特別じゃない」と思えるようになりました。この共通の感覚が、仕事を続ける上で大きな支えになっています。

感情に蓋をしてしまうと、逆に自分も利用者さんも苦しくなってしまうのかもしれません。

ネガティブな感情とポジティブな感情は共存できる。
そのことを、ここにきて学べた気がします。

介護の仕事は、人と深く関わるからこそ、ネガティブなことも含めて自分の中の感情を受け入れることが大切だと感じています。自分の感情を受け止めることで、他の方の感情にも少しずつ向き合い、お互いを支える一歩につながると思います。

経済面でも安心も得られた、介護の仕事

かむしぃで働くようになって、一番実感しているのは、給与が生活の支えになっているということです。夜勤を担当していることもあり、以前よりも経済的な不安が減りました。

かむしぃのスタッフは、週1や週3など、人によって働き方はそれぞれです。
働き方やシフトも相談しやすいので、自分のペースで続けられるのもありがたいポイントです。収入だけでなく、生活のリズムに合わせて働ける環境があるのは、かむしぃならではだと思います。

「収入面も気になる」という方にとって、この仕事は興味を持つきっかけになるかもしれません。働きながら自分の生活を安定させられる職場だと思います。

お互いを支え合える環境

新しくかむしぃに来る方には、できるだけつらい思いをしてほしくないなと思います。
介護支援は基本的に一人での勤務ですが、事務所で顔を合わせた時や、必要な時には声をかけ合ったり、話を聞いたりしています。お互いの気持ちを受け止める時間が、自然とできている職場です。

定期的なミーティングや個別での相談の場もあります。悩みなどついこぼしてしまうような話も、もちろんあります。
でも、かむしぃのスタッフはそれだけで終わらず、「じゃあ、どうしていこうか」と建設的な話につながることが多いんです。過去の経験を共有してくれる先輩たちの言葉が、とても心強いです。

また、かむしぃでは、「自分はこうだったから、こうするべき」という押し付けはなく、「あなたらしくやれば大丈夫」というスタンスで見守ってもらえるのが特徴です。どんな感情を持ってもいいし、それを声に出しても大丈夫だと思える安心感があります。
介護職の世界では「何があっても不思議じゃないよね」という共通認識がみんなにあって、絶対的な正解がないこともわかっている。だからこそ、無理せず、抱え込まず、気持ちをシェアしてほしいと思っています。

今はスタッフが4人で、「今が一番いい」と言ってくれる先輩もいます。このチームで積み重ねてきたものは大きいですが、これから新しい仲間が加わることで、もっと良い職場、もっと良い介護が実現できたらなと思います。

正解がないからこそ、ていねいに向き合い続ける

長谷川 江美子

介護には「これが正解」という形はなく、利用者さん一人ひとりの状況や私たち自身のコンディションによって対応が変わります。
だからこそ、試行錯誤を続けながら、丁寧に向き合うことが大切だと感じています。

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